歩くことは命の貯金?

2024.01.30

 

生活の欧米化によって椅子に座る時間や、車や電車に乗る時間が増え、自分の足で歩くことが少なくなってきています。歩くのはいいことと知ってはいても、ではどんな速さで、どれくらいの時間、どんな姿勢で歩けば、どんな効果があるのでしょうか。

 

その前に簡単に人間の構造を理解することが大切です。

 

祖先の構造

 

下の図は、猿まわしのサルの骨格です。

サルの骨

 

 

 

 

 

 

 

 

背骨のカーブが、ヒトと似たS字カーブになっているのがわかります。

猿まわしのサルは、芸を覚えるために、まず2足歩行から始めます。

これを続けると、比較的表情が穏やかになり、賢くなるそうです。

わずか一世代で、右図のような変化を得るわけです。

 

ヒトは、サルが木から降りて歩き始めたことから進化しました。

両手が自由になったのはもちろんですが、二足足で歩くこと、それ自体に

も大きなカギがあったことが分かります。

 

 

では、人間の構造は?

 

重力を利用して正しく機能していく構造

二足歩行する構造

 

シンプルにこれです!

 

人間は常に重量の中で生活をしています。

 

宇宙飛行士の様に、無重力の空間で生活をした後は

 

骨も

筋肉も

 

ボロボロになります。

 

 

 

そして、活動量が下がった方や

 

歩くことをしなくなった方は

 

骨がもろくなり

関節はさびつき

筋肉は弱くなり

脳の機能が低下して

精神が安定しなくなります。

 

 

 

なぜ壊れるのか?

 

骨は刺激を受けて

 

再生と破壊を繰り返し強くなりますが、刺激が減るとこのサイクルが活性化されません。

 

重力も大切ですし

 

歩くことでの床反力の刺激も大切と言うことです。

 

 

更には、日光に浴びることで

ビタミンⅮが生成されるので骨が作られますが

散歩をしないで日光を浴びないと弱くなります。

 

 

関節

 

関節には関節液と言う液体が関節の中に存在しています。

 

その関節液の役割は?

・関節の動きを滑らかにしてくれること(スムーズにしてくれる)

・関節面の微細な回復や修復をしてくれる事

・関節の適合性を高めてくれる

 

こんな役割が存在します。

 

が、、、

 

 

関節液が少なくなると?

 

・関節の動きがさび付く。

その結果、摩耗や炎症が起こりやすくなるだけでなく、周囲の筋肉の負担も増大していきます。

 

・関節の回復が追い付かいないので、変形性股関節症変形性膝関節症

坐骨神経痛に類似した症状の仙腸関節痛など引き起こしやすくなります。

日々関節のは負荷がかかり続けていますし、一生使い続けなくてはなりません。

部品交換ができないのがお体です。

できるだけ、回復させたいですよね。。。

 

・関節の適合性が低下する。

関節の適合性が低下することで、関節の位置関係が乱れやすくなり、変形を進行させるだけでなく、周囲の靭帯や腱を痛めることに繋がったりします。

良く耳にするのは、腱鞘炎やテニス肘です。

 

関節の適合性が崩れる事で怖い事は、土台の不安定性が強くなることです。

 

土台が不安になることで

脊椎の傾きが起こり、脊柱管狭窄症すべり症ヘルニア坐骨神経痛などに繋がるだけでなく

肩がバランスを代償することで、肩こり頚椎症などの引き金にもなります。

肩こりだからと肩をマッサージしても良くならないケースに多いのが不安定性が解決してないことです。

 

 

筋肉

 

筋肉は年々低下するどころじゃない!!

 

体を動かない、動かせないと筋肉萎縮が起こる。

1日1〜3%低下

1週間10〜15%低下

3週〜5週50%低下

 

更に

 

60代から筋力低下が著しく低下します。。。

 

筋力低下の図

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手先からの刺激や足からの刺激を受けて脳の活性化されます。

また、適度な運動をすることで成長ホルモンや幸福ホルモンのセロトニン分泌を促進します。

成長ホルモンの作用で、体の隅々までの修復・回復。

セロトニンが幸福感を感じます。

 

寝ても寝ても疲れている。。。睡眠の質が悪い方。

精神的に不安定だったり、

幸福を感じにくくなり自律神経失調症になってしまうだけでなく、、、

甘いものを食べて無理やり幸福を感じようとしてしまっている。

 

そんな方は是非、歩いてみよう!

歩行から脳を変え、体を変え、心を変え

 

周囲にぷらすの輪を広げよう!

 

 

では、どう歩いたらいいのか?

 

歩行時のポイント

 

人は一度に多くの情報を処理することはできません。

何かを意識すると、何かが抜けていきます。

 

そこで、まず5つのポイントをお伝えしますが、、、

 

いきなり全てを意識しなくても大丈夫です。

1つが無意識でも出来る様になったら意識するポイントを増やしてみてください。

 

5つのポイント

➀まっすぐ前を見る

 

➁上体はやや前傾させる

 

③肘を曲げ、後方に引くことを意識する

 

④両手の親指を立てる

 

⑤足で一本線を挟むようにして歩く

 

歩行のポイント

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この5つを意識してみてください。

 

 

 

ちょっと待った~

 

歩くスピードや距離・時間は何が理想なのか?

そこについても書かせていただきます。

 

 

理想の歩行内容は?

 

43分間の連続歩行を推奨しています。

 

出勤で20分、帰宅で20分と分けて歩くより、続けて歩く方がはるかに効果があります。

40分と聞くと「えっ、長い!」

と思われるでしょうが、かなりの早歩きで歩いても40分で約4,4km。

お家を出てから片道約2kmでどこまで行けるでしょうか?

それをぐるりと一周すれば、あっという間に40分です。

 

動物が長生きする上で科学的に効果が証明されたのは、現在のところ睡眠と移動 ( 歩行 ) だけです。

歩行には運動やスポーツとは全く異なる、大きな意味があるのです。

無理せず楽しい歩行習慣を、ぜひ身につけてください!

 

歩くスピードですが、急ぐ必要はなく自然体で構いません。

 

 

おまけ

歩行のメリット10個

 

①骨、関節の強化

骨格が整う

 

②ダイエット効果

外見だけでなく、中身も健康的になる

 

③認知症リスク低下

海馬の発達を促し脳を活性化

 

④心臓病リスク低下

動脈硬化を防ぎ様々な病気予防

 

⑤糖尿病リスク低下

高血糖による様々な病気を未然に防ぐ

 

⑦消炎作用(腰痛)

自律神経系に働きかけ自然治癒力向上

 

⑧視力の改善

眼圧を下げ緑内障リスクを低下させる

 

⑨肺活量の向上

肺の汚染浄化作用向上により老廃物を流す

 

⑩メンタル調整

幸福ホルモンが分泌。うつ病予防!

 

 

 

以上が歩くことのメリットです!

 

いつ動けなくなるかわからないですし

 

動けるうちに

代謝が良い時に

 

1年後よりは今から

1ヵ月後よりは今から

明日よりは今から

 

命の貯金に向けて歩行をしてみてはいかがでしょうか。

 

 

コラム執筆・監修者

代表

 

 

 

 

 

 

 

 

株式会社Plus

ぷらす整体院

代表取締役 深澤麟太郎

 

厚生労働大臣認定 柔道整復師

 

【経歴】

・整骨院勤務       4年

 整骨院院長として勤務  2年

 Jリーガートレーナー  3年

・脊椎専門整形外科勤務 2年

 以下同時期に

 腰痛専門整骨院勤務  1年

 整体サロン勤務    1年

・2020年 ぷらす整体院開業

・2021年 株式会社Plus設立